アトピー

アトピー 皮膚炎患者の生活指導

アトピー

アトピー性皮膚炎の診断は小児科と皮膚科、さらに医師個人で、その基準が異なることが多く、研究、診断や治療に大きな障害になってきましたが、現在では「アレルギーを背景におこるかゆみを伴う慢性の湿疹」といえるでしょう。

つまり本人やご家族に「アレルギーの背景」があり、「痒み」のある「慢性」に経過するという特徴を持つ湿疹で、年齢により症状に差が見られます。乳児は耳切れをはじめとし、病変が首より上に出やすく、幼児期や学童期には肘や膝の屈曲側、首などの汗のたまりやすい部分に好発します。

アトピー性皮膚炎の原因はいろいろな議論がされてきており、とくに小児科では「食物に対する過敏反応が原因」とし、皮膚科では「食物とは無関係」として意見の違いが見られます。しかし、確立された原因はなく、今後の研究課題とされています。

皮膚炎患者の生活指導

ダニの駆除
気管支喘息の主要原因であるハウスダスト・ダニは、」2歳以上の幼児や学童期のアトピー性皮膚炎の主なアレルゲンと考えられています。ダニの繁殖の好条件は室温20度から30度、湿度70%以上であるため、ダニの繁殖を少なくするために室内の通気をよくし、ダニやダニの死骸を除去するために、よく掃除をし、ダニの繁殖場所である絨毯やカーペットの使用、犬や猫などのペットの飼育はさけるべきです。

皮膚を清潔に保つ
アレルゲンが皮膚についたり、湿疹部に汗をかいたりすると、かゆみが強くなります。またひっかくと「とびひ」の可能性もあり、皮膚を清潔に保つことは大切です。運動後にシャワーを浴びたり、暑い季節にはプールや海水浴にいったりすることも助けになります。

お風呂はぬるめに
お風呂は皮膚を清潔に保つ意味でも重要ですが、熱いお風呂に入ると、循環がよくなり、痒みが増すことがあります。体を冷やすことで痒みは減少します。石鹸は市販のものでもかまいませんが、名前の通っている商品の中から患者さま自身に合うものをお選び下さい。

食事のあとに顔や手を洗う
とくに乳児では、食物が顔に付着したり、食物のついた手で顔や体をかいたりすると、病状が悪化することがあります。よく洗ってあげて下さい。

精神的ストレスを除く
かゆみの強さは精神的な影響を受けることがあります。急に極端なかゆみを訴えはじめたときは、ストレスがないかどうか考えてみてください。

スキンケア
アトピー性皮膚炎の治療で大切なことがスキンケアです。皮膚症状の消失とそれに続くスキンケアを徹底することによってはじめて改善が期待できます。湿疹が存在するときはステロイド軟膏などで一時的に軽快させます。よくなってからの治療が大切で、それがスキンケアです。

低年齢になるほど皮膚は汚れやすいので、毎日入浴させましょう。石鹸はとくに指定はしませんが、名前の通っている浴用石鹸を使ってください。よくならないようなら刺激性の少ない石鹸に変えてください。よく洗ったあと、石鹸が皮膚に残らないように湯で十分に洗い流して下さい。その後にすぐお薬を塗りましょう。スキンケアのための薬品は乾燥した皮膚に対してはワセリンが代表的です。汗をかいて湿った皮膚に対してはよい薬品がありませんので、シャワーを浴びた後に、ワセリンを塗ってください。入浴後の身体が温まっているときに薄く皮膚に擦り込むように塗るのがよいようです。

ワセリンが身体にあわないようなら、お薬を変更しますので、お申し出ください。幼児の砂遊びは、猫・犬などの排泄物による汚染や砂の刺激がアトピー性皮膚炎を悪化させることがあります。重症児ではやむなく禁止することがあります。許可する場合は砂遊びの後ですぐに入浴させて、石鹸でよく洗って清潔にしてください。
かゆみのために皮膚を傷つけ、とびひになることがありますので、爪は絶えず短くしておく必要があります。これを防ぐためにも、スキンケアは大切です。